救護の諸活動

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 罹災者に対する収容と救護活動は同時に行われた。救護の諸活動には、区として次のようなことを行っている。
 生活援助活動として、まず「炊出」が9月1日被災直後からはじめられた。芝区では芝公園内、増上寺境内などに設置し、11月17日まで延べ51万4725人に給食を行った。
 また、物資供給を行うため、9月1日から4日まで、芝・麻布両区内の米穀商より437俵を買収し給与した。5日より東京市、陸軍震災救護事務局の配給を受け給与した。給与物品が多くなったため、芝区内では南海小学校を慰問品、聖坂小学校を配給米・副食品の格納所にした。また公売米の販売所を11カ所に定めた。高輪小学校や三光(さんこう)小学校も販売所に利用された。
 各区の罹災者救護活動に呼応し各校でも全職員が救護活動に全力を傾けた。この功績により市長より表彰を受けた教職員も多い。[図8]はその受賞者数である。
 

[図8]教職員受賞者数(『東京市教育復興誌』)

 このうち甲種功労者を学校別にみると次のとおりである[注釈4]。
 
   教職員の甲種功労者
  市直営小学校 芝浦尋常小学校 校長一名 訓導五名
        絶江尋常小学校 訓導 二名
  芝区  芝尋常小学校  校長一名   桜田尋常小学校  訓導 二名
      南桜尋常小学校 訓導二名   神明尋常小学校  訓導 一名
      三光尋常小学校 訓導一名   鞆絵尋常小学校  訓導 一名
      愛宕高等小学校 訓導三名   愛宕尋常小学校  訓導 一名
      桜川尋常小学校 訓導一名
  麻布区 麻中尋常小学校 訓導一名   飯倉尋常小学校  訓導 一名
  赤坂区 赤坂尋常小学校 訓導一名   中之町尋常小学校 訓導 一名
 
関連資料:【文書】教職員 南桜小学校大震災当時の教員