目次
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第3章 近代教育の拡充 —大正期の教育—
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第2節 関東大震災と教育
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第2項 校舎等の復興
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(2) 学校の復興
赤坂区の小学校の改築
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赤坂区も芝・麻布区と同じように鉄筋化がすすめられていった。例えば、中之町尋常(じんじょう)小学校(のちの檜町(ひのきちょう)小学校)では、明治44年(1911)に完成した木造2階建校舎も、震災でかたむいたり、いたんだため、教職員や地域住民による校舎改築の絶えざる要請努力が続けられ、その願いはようやく昭和8年(1933)に鉄筋校舎として実現した[図19]。
以上、見てきたように震災で木造校舎を焼失した体験から、安全面を考慮した復興計画によって、鉄筋校舎がつぎつぎに建設されていったが、同時に設けられた新しい施設・設備として、スチーム暖房、水洗トイレ、舗装された運動場、特別教室の完備などがあげられる。
[図19]建設中の中之町尋常小学校(のちの檜町小学校)の鉄筋校舎(『檜町小90周年誌』)
関連資料:【文書】教育行政 中之町尋常小学校改築
関連資料:【図表および統計資料】教育行政 区立小学校増改築等の状況