日本の教員組合運動は大正8年の第1次世界大戦後の生活難時代にはじまった。この年に小学校教員は物価暴騰に対し増俸運動を開始した。これがもとになって生まれたのが日本教員組合啓明会[注釈5]であり、大正8年8月結成された啓明会が翌年改称したもので、我が国最初の教員組合となった。
大正期のデモクラシー思想をもとに、当時の社会風潮、教員の生活難などと相まって教員組合運動に発展したものである。
大正9年4月には東京市教員会も結成された[注釈6]。しかし地域内の教師の中で労働運動や教員組合運動に参加した者の例は記録に残されていない。
関連資料:【文書】教職員 増俸に関する調書