各種訓練行事[図7]

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 児童に対する訓練は、学校内だけでなく、校外においても、少年団、子供会の活動として重視された。訓練の内容には、手旗、モールス符号、分列行進等があり、勤労奉仕として農地開墾、松ヤニとりも加えられたこともあった。沿革誌から訓練行事を抜き出してみると次の例がみられる。

[図7] 少年団・昭和13年(『南海小学校』)

 南海尋常小学校 南海少年団創設す(9年4月)。
 麻布尋常小学校 防護演習指定校となる(東京市)(10年7月)。
 麻布尋常小学校 防空訓練警防団本部となる(14年7月)。
 赤坂国民学校  赤坂少年団結成を行う(16年7月)。
 麻布国民学校  少年団訓練を行う(17年1月)。
 
 『青南学報』(第19号 青南小学校 昭和14年度)と『筓(こうがい)小学校校報』(第22号 昭和11年)により、計画の一部を見てみよう。
 
 「訓練」(青南小学校)
 (目標)実践生活に於ける国民精神の錬成、自学自治の態度、健康気品、学習、経済等に関する良習慣養成日常生活訓練、災害予防、防空訓練、協同互助勤労自治訓練
 (研究調査)家庭生活調査、環境調査、個性調査、志望調査、娯楽遊戯趣味調査、読物調査其他
 (教科)修身、国語、国史、地理、国民科研究委員、訓練部、週番
 (特別施設)学校自治区、校外自治区、自治会、児童保護、防空群
 (躾(しつけ)項目)姿勢、清潔、整頓、物の始末、きまり、作法、準備及後始末、勤労協同、計画、事故防止、真剣、努力、工夫、おちつき
 (朝の行)朝礼、国旗掲揚、宮城遙(よう)拝、訓話其他、月曜訓話、唱歌等
 (尊皇敬神行事)明治神宮・靖国神社参拝、紀元節、天長節、祭日訓話等
 (記念行事)建国祭、国旗祭、震災記念日、陸軍記念日、創立記念日等
 (時局行事)興亜奉行日、防空訓練、傷痍(い)兵慰問、節約貯金、廃品回収等
 (生活訓練行事)風紀検査、勤労日、交通訓練、安全週間、防火訓練等
 
 「少年団」の活動 (筓尋常小学校)
 (訓練要目)基本訓練、自然研究、野外訓練、歌謡、奉化訓練、救急衛生、労作訓練、運動競技、集合、見学等
 (団員)本校児童四年以上の男児童中希望者を以て之を組織し、現在の団員数は七十八名である。勿論卒業後も団員はどし/\参加出席せらる事を歓迎す
 (少年団歌) 花は薫るよ 花の香に 陽は輝くよ 日の光 我等に名誉の 重きあり かほりか光りか
 あゝ名誉 名誉 々々 重きぞ名誉 フレ/\/\ 少年団員 名誉ぞ重き