校舎の鉄筋化[図8][図9]

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 関東大震災後、東京市は「東京市帝都復興事業」による国庫補助によって、焼失校の鉄筋コンクリート化を推進していった。そのときの復興条件として次のことが示されている。
 
 校数並に位置 やむを得ない場合のほか変更しない
 一校当り学級数 二四学級を標準 一六~三二学級
 一学級収容児童 約五〇人
 面積 一一〇〇坪 鉄筋コンクリート構造
 ガス、水道、電燈、衛生の他施設完備
 予算総額 三八六一万円 大正一三年より五ヶ年継続で執行

[図8] 鉄筋化された校舎(『桜川尋常小学校』)


[図9] 桜田尋常小学校鉄筋校舎・昭和4年

 芝区焼失小学校の建築認可日と工事竣工(しゅんこう)日は[図10]のようである。
 この中で9月の大震災で外部を残して焼失した、鞆絵尋常(ともえじんじょう)小学校は、大正12年4月に鉄筋校舎の改築に着手しており、[図10]でわかるように、大震災の被災校はすべて昭和4年(1929)までに復旧している。

[図10] 芝区焼失小学校の建築認可日と工事竣工日

 次は桜川尋常小学校の建築仕様書の一部である(東京都公文書館資料)。
 
 東京市立桜川尋常小学校仕様書
 一 構造
   基礎 鉄筋混凝土一枚基礎
   校舎主体 鉄筋混凝土三階建絶対対震耐火構造
   屋内体操場 鉄筋造鉄筋混凝土被覆内面金剛板張り
 一 仕上り
   外壁 日ノ出砂クリーム色モルタル刷毛目仕上
   屋内体操揚及唱歌室内部 プラスター塗防音材塗布
   其他屋内全般 白色又ハ淡色漆喰塗
   腰羽目 木製ライトスパーニス塗
   出入口枠 窓枠及額縁類
   床 鉄筋混凝土床版上ニ木製床張リ油拭キ
   建具 外面建具全部鉄製ペンキ塗 内部建具 木製ライトスパーニス塗
   運動場舗装 屋外運動場 タークレー舗装 屋上運動場 防水層上ニロックアスファルト敷
   其他ノ屋上 防水層上に豆砂利撒布
         (以下略)
 
 鉄筋コンクリート構造の防災性が優れていることから、震災被災校以外の学校も、次第に鉄筋コンクリート化されていった。
 各校の沿革誌に記載されているのを見ると[図11]のようである。

[図11] 鉄筋コンクリート化された学校(震災被災校以外)

関連資料:【文書】教育行政 鞆絵尋常小学校改築
関連資料:【文書】教育行政 桜川尋常小学校新築
関連資料:【文書】教育行政 桜田尋常小学校復興建設
関連資料:【文書】教育行政 中之町尋常小学校改築
関連資料:【文書】教育行政 三光尋常小学校改築
関連資料:【文書】教育行政 笄尋常小学校改築
関連資料:【図表および統計資料】教育行政 区立小学校増改築等の状況
関連資料:【学校教育関連施設】