尋常小学校の卒業生で、上級学校に進学する者は、昭和初期から徐々に増加し、卒業後直ちに就職する者は徐々に減少している。各区史から引用すると次のようである。
(尋常小学校卒業生) 男子
芝 区 昭和5年度 進学者 88・6% 就職者 9・3%
昭和10年度 進学者 91・8% 就職者 4・5%
赤坂区 昭和5年度 進学者 91・7% 就職者 5・8%
昭和10年度 進学者 94・6% 就職者 0・6%
(高等小学校卒業生) 男子
芝 区 昭和5年度 進学者 14・2% 就職者 65・1%
昭和10年度 進学者 22・1% 就職者 55・9%
赤坂区 昭和5年度 進学者 12・6% 就職者 53・6%
昭和10年度 進学者 22・1% 就職者 63・2%
高等小学校からの進学者は多くなかった。
各小学校でも段々と入試に重点を置くようになり、『青南学報』にみられるように、学校選択の基準等について指導を行い、補習授業や模擬試験なども盛んに行われるようになっていった。
関連資料:【図表および統計資料】学校教育 区内就学率-明治20年~昭和5年-