「錬成教育」と活動

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 教員に対して、各種の講習会、団体活動を通して、「錬成教育」が行われた。次はその一例である。
 全国小学校教員精神作興大会・昭和9年(1934)皇居前広場には、麻布区麻布尋常(じんじょう)小学校の教員も参加した記録が残っている。
 この日は、神武天皇祭の日にもあたり、全国25万の小学校教員の中から、代表者3万6000余名を参加させ、忠君愛国の日本精神を昂揚した。
 
  東京市立小学校教職員錬成講習会 昭和15年(1940)開設の趣旨
 「今や大東京の新建設に当って、我国は自ら指導的立場に於て八億の民を率ゐてゆかねばならぬのである。」「国民学校の進むべき道は、未だ草や木に蔽(おお)はれてゐるの観がある。之を伐り開いて皇国の進むべき大道たらしむるには、教師自身が真に皇国の進むべき道を確認し、確固たる国家観、人生観を把握して日に進み日に新たなる創造発展の教育実践をせねばならぬ。皇国の道は即ち惟神(かんながら)の大道である。今や我々は神前に叩頭(ぬかづ)いて、己を去り、天地と一如(いちにょ)になって、思を神武天皇肇国(ちょうこく)の古に馳せ惟神の精神を体現せねばならぬのである。」「されば錬成講習は……皇国民を覚醒(せい)発揮するために、礼と行との生活鍛錬によって魂の本然に一大覚醒を与へ違大なる人間力を悟りしめんとするものであるが故に……その生活の一切が行的鍛錬であり、惟神大道の実践体顕でなければならなぬ。」
 
というにあり、このような目標の下に全市1万7000名の教員を、東伏見修養道場、昭和塾、金鶏会館の3道場に入塾させた。
 
  講議題目「神意奉行の生活と全体修養」「国体と神道」「禊祓の修行と行の教育」「世界革命と歴史的諸問題」「時局と東亜共栄圈」「世界情勢と日本」「国防国家と教育」(『東京市錬成教育の概況』昭和15年)