教職員の勤務・服務

188 ~ 190 / 477ページ
 学校での勤務や服務について、校規として定めて実践した記録が残っている。
 筓尋常(こうがいじんじょう)小学校の校規[図4]をみると、次のようである(昭和9年)[注釈7]。
 
 第一章 御真影及勅語謄本奉置ニ関スル規程
 第二章 職員ノ服務ニ関スル規程
  職員心得 出欠勤ニ関スル規程 担任学級ニ関スル規程 校務分掌ニ関スル規程等(後略)
 第三章 児童教育ニ関スル規程
  校訓 訓練要目実施規程 児童管理規程 児童日常心得等(後略)
 第四章 応急手当ニ関スル規程
 第五章 使丁ニ関スル規程
 第六章 参観人規程
 第七章 儀式順序
 第八章 学年暦
 第九章 運動会規程
 第十章 保護者懇談会規程

[図4] 筓尋常小学校校規(東京都公文書館所蔵)

 以上、十章あり、各節は数条から十数条にわたり、詳細に定められ、勤務、服務内容が明確に示されている。従って、朝、登校してから、夕方、下校するまでの一日の学校生活や、行事、事務取扱に関することが一目瞭然(りょうぜん)にわかり、効率化と徹底がはかられている。
 たとえば、職員心得には、「校則命令ニ従ヒ徳義ヲ重ンジ誠実ニ職務ニ従事スヘシ」「言語動作容姿服装等ニ注意シ児童ノ師表トシテ充分ナル品位ヲ保タンコトヲ期スヘシ」などがみられる。
 また、児童教育に関する規程で、「校訓には、一、よく勉めよく遊べ 一、きまりをよくせよ 一、いひつけにはよく従ヘ 一、正直にするがよい 一、親切にするがよい」 と定められている。
 
関連資料:【文書】教職員 笄小学校担任学級に関する規程