『東京市南山尋常小学校視力保存学級概覧』(昭和15年)には、設備として次のようなものが掲げられている。
教室 一階、二階に各一教室、計二
教室スペース 坪数三五・六二六坪 北向窓
教育的設備
一 天井及壁の上部―白、中間―卵黄、下部―淡緑
二 照明装置白セード覆い付百燭光十一
三 塗板、前後にあり、グリーンボード
四 児童用机一人用上蓋式、上面は手前下り傾斜付
五 腰掛、籘製肘掛式
六 共同学習用大テーブル、教師用大テーブル
七 図書戸棚及用具入戸棚
八 掲示板
九 拡大レンズ
なお、この南山尋常小学校弱視学級を開設するに当たって、東京市は弱視学級案を作成しているが、その基準は次のようであった。
教室及び児童数
イ 現在の普通教室(五六平方メートル)を使用し定員二〇名とする。
ロ 採光窓は、北向もしくは北東向が最も良い。もしこの条件によりがたい時は次の順をとる。東、北と東、北西、西、北と西
ハ 窓掛、淡黄色で半透明のものを使用する。
ニ 壁及び天井、壁は淡黄色、天井は白又は淡黄色色に塗り加える。学用品、紙はすべて淡黄色の地色のものを使用する。