本区内における集会場は大正末期以降に建てられているが、区民教化の必要性からと考えられる。昭和戦前に設立されたものをあげれば次のとおりである。
■芝公会堂
芝区芝公園6号(現芝公園1―5)
芝区役所に昭和4年9月に附設された。
■東京府養正館[注釈9]
麻布区盛岡町1 (現南麻布5―7)
皇太子殿下御誕生記念事業として昭和9年に設立された。
■女子会館
芝区芝公園12号(現芝公園2―6)
大日本連合女子青年団と大日本連合婦人会の共同事業で昭和11年に建設された。静寛院宮の婦徳を精神的なよりどころとして、女子修養のため設けられた。建設にあたっては、女子青年団、婦人会の会員から年額10銭の拠出があり建設資金とした。本館及び宿舎を持つ。戦後に至り、現在の建物に改築された。財団法人日本女子社会教育会の経営である。
■桑田記念館
図書館の項参照。
■その他の集会場
これらのほかに、地元有志によって建てられた集会場として、芝浦会館(現芝浦1―6)が昭和3年に、豊岡会館(現三田5―2)が同12年にそれぞれ建設された。
これらの集会施設のうち、現存するものは女子会館のみである。