教育課程の実施

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 昭和22年4月、六・三制の発足によって、国民学校から生まれ変わった小学校では、その内容にも大きな改革がみられた。昭和22年3月31日公布された「学校教育法」に基づく「学校教育法施行規則」では、教育課程、教科内容及びその取り扱いは、学習指導要領を基準とすることが定められ、文部省は昭和22年3月20日、『学習指導要領一般編(試案)』を発行し、同年12月までに各教科編を発行した。各学校ではこれを新しい教育課程の基準として教育活動を進めていくことになった。
 小学校の教科の基準は、国語、社会、算数、理科、音楽、図画工作、家庭、体育及び自由研究と定められ、その時間配当の基準もそれぞれの学年、教科ごとに示された。教科構成をみると、従来の修身、日本歴史、地理の3科目がなくなり、新しく社会、家庭、自由研究が誕生している。また、従来の教科名を踏襲した教科でも、その内容や取り扱いに大きな改革が加えられた。また各教科の時間配当は、1年間の総時間数が示され、運用については各校の工夫にまかされた。
 中学校も昭和22年4月より発足したのであるが、同年は第1学年の生徒のみ義務就学とし、以後学年進行によって昭和24年度に全学年の義務就学が完成した。
 教育課程については、小学校と同様、学習指導要領の基準によることが「学校教育法施行規則」によって定められ、文部省は昭和22年3月に『学習指導要領一般編(試案)』を発行し、教科編も順次発行した。中学校の教育課程の特色は必修科目と選択科目に教科を分けたことであり、必修科目は、国語、習字、社会、国史、数学、理科、音楽、図画工作、体育、職業、選択科目には、外国語、習字、職業、自由研究があげられている。
 
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