新制中学校の誕生[図6][図7]

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 新しく設けられた中学校は、義務制、全日制、男女共学、独立校舎で、小学校に続く学校は中学校のみとする、という方針によって設置されたものである。この制度によって義務教育年限が延長され、中等教育の前半をすべての国民が受けることのできる機会が拡張されたのである。
 新制中学校の発足にあたって、東京都は東京都教育刷新委員会を設置し、同委員会が六・三制実施についての東京都の方針を検討し、昭和22年(1947)3月5日、都長官に答申した[注釈7]。答申を要約すると、
 
 第一学年は義務制とする。国民学校高等科及び青年学校生徒で学齢上該当するものを収容するため二・三学年を設けることもある。
 私立学校に新制中学校生徒の委託を行うことが必要である。
 通学区域は原則として居住地による一校一学区制をとる。
というものであった。

[図6] 愛宕中学校〔旧愛宕国民学校校舎〕(『芝区誌』)


[図7] 北芝中学校〔旧市立京橋商業学校校舎〕

関連資料:【文書】教育行政 愛宕中学校施設概要
関連資料:【文書】中学校教育 <参考>新制中学校発足時、区内にあった都立中学校・高等女学校(昼)とその沿革
関連資料:【文書】中学校教育 公立中学校の設置