教育委員選挙の啓蒙(けいもう)運動実施

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 戦後教育行政の大改革であった教育委員会の設置は、以後の教育活動に大きな影響を持つ画期的なことであったが当時人々になじみのないことであり、区はその啓蒙に力を注いだ[注釈12]。その努力の様子を『港区政ニュース』からひろってみよう。
 
  来る一〇月五日に執行される教育委員会の選挙について(注、都教育委員会)港区役所においては東京軍政部の指示により「アメリカ教育映画のゆうべ」と「婦人の集い」を去る九月一日、二日の両日にわたり開催したところ、会場となった鞆絵小学校の全面的な協力と、区内各小・中学校及PTA、関係者の、この選挙に対する絶大なる理解を得て、いままでにかつてなかったほどの盛会であった。終了後軍政部デュッペル大尉及びスミス女史に対し、同校PTAより花束の贈呈があった。
『港区政ニュース』(昭和23年9月10日(金)NO.21)
 
 なお、港区では、街頭放送や広告塔の設置、移動展の開催、立看板、ポスター、ビラ等により、区民のこの選挙に対する関心と、棄権防止のための運動を実施した。
 
  教育の民主化、教育の地方分権化、教育の自主性確保を重要な内容とする教育委員会法が公布されて、教育の中央統制が事実上解消し、今後は国民の教育は地方在住民によって選挙された教育委員の手で企画運営されるようになったので、港区役所では区内各学校と協力して教育委員会法の精神とその内容を解明し、来る一〇月五日執行される教育委員の選挙に対する区民の関心を喚起するために、左のとおり各学校を単位として「教育委員会法普及徹底学校講習」を開催することとなった。『港区政ニュース』(昭和23年9月25日(土)NO.22)