沼津学園[図10]

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 戦前、旧芝・赤坂・麻布3区はそれぞれ夏季施設を計画し、夏季休業中に活用していた。沼津臨海学園は旧赤坂区の夏季施設であったものが3区の統合により港区に移管されたものである。
 
 所在地   静岡県沼津市我入道蔓蛇ケ原509
 敷地面積  583坪(1923・9平方メートル)
 建坪    290坪(957平方メートル)
 校庭運動場 290坪(957平方メートル)
 
 昭和22年(1947)10月13日には区議会議長ほか30名、助役ほか19名が沼津臨海学園を視察。翌23年度には、夏季臨海学園が開催されている。
 第1回夏季学園は、期間7月1日より9月8日、対象区内各小学校、新制中学校(委託校を含む)各校定員60名(うち5名付添教師)各校2泊3日の交替制という要領で実施され、参加人員1700名に達する盛況であった。
 昭和24年度は、小学校19校1254名、中学校9校643名、職員179名、合計2076名の参加者があり、以後参加者も増加し、昭和32年度には3956名の参加者があった。
 参加希望者が増加するにつれて、収容が困難になり、昭和36年度より中学生用夏季施設が千葉県・勝浦に旅館を借りて開設されることになり、沼津臨海学園は小学校専用となった。また、昭和38年度よりは沼津港の海水の汚れがひどくなったため、新しく千葉県安房郡富山町の岩井海岸で民家を借り、小学校用夏季施設が開設され、沼津は昭和26年6月に開設された港区立養護学園専用の施設となった。養護学園も昭和50年代に伊豆へ移転し、旧赤坂区より続く約40年の歴史も幕を閉じることになる。

[図10] 沼津臨海学園(『みなと広報』昭和32年度)