教科書検定制度

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 昭和22年六・三制実施に伴い教科書については、暫定的なものが示されていた。文部省著作の『くにのあゆみ』上・下は21年9月発行、これは、20年12月、修身・日本歴史・地理の授業停止によるものである。社会科の教科書6年生用『土地と人間』22年8月発行、その他の教科書についても短期間に編集されたものであるが、後に検定制度が施行されるに当たって、大変参考になるものであった。
 新学制実施の中で、教科書の国定制度が廃止され、民間編集の教科書を使用する検定制度が発足することになった。
 昭和22年度から準備、同23年度より実施の運びとなり、新しい検定教科書が使用されたのは24年度からである。昭和24年2月に、文部省は「教科用図書検定基準」を告示した。27年10月に改正され、同33年改訂の新学習指導要領に応じて新しい検定基準が設けられていった。
 昭和38年3月「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律」が公布された。