新しい教育課程と学校給食

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 学校給食は教育の一環として充実されるとはいうものの、学校教育計画全体への位置づけがあいまいであり、その根本的立揚の不明から、いろいろな問題が生じていた。ところが昭和33年、学習指導要領が改訂され、学校給食は小学校教育課程の「学校行事等」の領域の一つの内容としてとりあげられることになり、新しい位置づけに応じて、現場ではどのように受けとめるか指導上種々の問題点を解決せねばならぬようになってきた。
 
   教育課程の編成
  一般方針
  小学校学習指導要領第1章総則の最初に「小学校の教育課程は、国語、社会、算数、理科、音楽、図画工作、家庭および体育の各教科ならびに道徳、特別教育活動および学校行事等によって編成するものとすることとなっている。」と述べられ、これによって小学校教育課程は4領域からできていることが明示されている。
  学校給食は次の4領域の中、学校行事等の中にはっきり位置づけられた。
 (1) 1 各教科  2 道徳  3 特別教育活動  4 学校行事等(学校給食)
 
 昭和39年2月 本村小学校では、東京都学校給食研究協力校として、研究主題「偏食の影響とその指導法」について研究成果を発表、公開授業を行っている。
 これより先38年3月に、青南小学校では、給食指導計画を作成し学校給食の意義について、学校給食は、児童の心身の健全な発達に資するとともに、国民の食生活の改善に寄与するものであるとして、その具体的な指導計画を示した。その後昭和42年6月には、カード式(B4判)の学年別、月別、学年目標を掲げ、十分検討された「給食年間指導計画」が発表されている。次に一例を示す。
 
 学年目標 入門期における給食の躾(しつけ)を身につけさせる。
      食べものの名まえを知って、喜んで何でも食べられる。
 〔生活指導計画〕四月、目標 楽しく食事をしよう、指導内容、留意点
 〔栄養指導計画〕四月、目標 残さないで食べよう、関連等について
 
 これと前後して、白金小学校でも、昭和42年2月に給食指導計画(案)を冊子としてまとめ、指導に活用した。
 このように、学校給食の位置づけをはっきりさせることから研究も着々と進められ、児童の給食指導に、すぐれた成果をあげてきた。
 
関連資料:【文書】小学校教育 <参考>学校給食実施の経過
関連資料:【学校教育関連施設】