基本的な考え方

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 新制中学校の教育内容は、教育理念の革新に伴い大きく改革された。それにしたがい指導法の改善も考究された。従来より行われてきた系統学習に代わり、生徒に自由な学習の機会を与える経験主義の方法がとられるようになった。生徒が自分たちの生活の中から問題をとらえて、その問題解決に向かって学習活動を進めていこうとする単元学習がとられた。また、生徒の個人差に応じて、その個性を生かし、その能力を十分に伸ばすことを意図した能力別グループ学習などが試みられた。
 単元学習をより定着するために問題解決学習方式を採用したが時間を要するのでなかなか定着しなかった。昭和20年代後半のことである。さらに昭和30年代に入り、基礎学力の低下が問題になった。これまでの反省に立って系統学習が再認識され学習指導要領にあらわれてくるようになる。
関連資料:【くらしと教育編】第11章第2節(2) 中学校の教育実践