学力調査の実施

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 昭和36年、文部省は、教育課程に関する諸施策並びに学習指導要領の改善に役立てる資料とする等の目的のため、学習到達の全国水準を調査するため、小・中学生に対する全国一斉学力調査を実施した。
 第1回の36年度は、10月26日、2・3年全生徒、国語・社会・数学・理科・英語の5教科が行われた。実施に当たり「学テ反対闘争」等も激しく行われた。本区でも実施には反対しないが、採点や統計的処理等に協力をしない姿勢も随所にみられ、特に、校長・教頭はその対処に苦悩を深くした。
 学力調査は41年度まで続けられた。38年度は教育課程の改訂と学習指導の改善のための資料とすることと調査事務を簡素化した。40年度は、抽出校30パーセント、他は希望校、41年度は、国語・数学・技術・家庭の3教科、抽出校20パーセント、対象は1・3年とするなどの経過があった。
 昭和41年11月、文部省は6回実施した学力調査の中止を発表した。
 なお、港区で昭和37年7月独自に実施した調査が同38年3月に「港区報告書」としてまとめられ、各校に指導計画の検討、学習指導の改善等のための資料として配布されている。