私立大学及び短期大学

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 戦後の学制改革によって、従来の複線型の学校体系は単線型に改められ、旧学制の高等学校、専門学校、高等専門学校、大学等を統合し、新制高等学校に接続する教育機関として、4年制の新制大学が誕生した。
 新制大学の設置に関しては、昭和22年(1947)7月、大学基準協会が創立され、大学基準が定められ、これによって大学設置委員会が新制大学設置認可の審査を行なうことになった。
 実際の開設は、早いところで国立大学では昭和24年度からであったが一部の私立、公立では、前年の昭和23年度より発足しているところもある。
 昭和24年5月「学校教育法」の一部改正に基づき、昭和25年度より2年制又は3年制の短期大学が設置された。当初法制上は「当分の間」設けるものとされていたが、昭和39年、大学のわくのなかで短期大学制度の恒久化がなされた。
 新学制発足当時、港区内に設置された私立大学は次のようになる(昭和26年度)。
 
 慶応義塾大学     港区芝三田2丁目2
 明治学院大学     芝白金今里町42
 東京慈恵会医科大学  芝愛宕町2丁目105
 芝浦工業大学     西芝浦3丁目1
 共立薬科大学     芝公園6
 
 いずれも戦前より区内に設置されていた学校である。
 その後、昭和33年度、法政大学工学部が麻布新堀町7に設置され、昭和37年度に北里大学が芝白金三光町(さんこうちょう)に新設された。
 昭和38年度、法政大学工学部は他に移転し、昭和42年度では、区内の私立大学は6校となった。
 区内には昭和25年度、4校の私立短期大学が設置されている。
 
 芝浦工業短期大学    港区西芝浦3―1  (芝浦3―9―4)
 戸板女子短期大学    芝三田四国町2  (芝3―38―14)
 東洋英和女学院短期大学 麻布東鳥居坂町2  (本木1―14―37)
 山脇学園短期大学    赤坂丹後町1  (赤坂4―10―36)
 
 芝浦工業短期大学以外は女子のみの短期大学であり、短期大学が女子の教育を主として発展した一般的傾向が本区でもうかがえる。なお、その後、増減はなく昭和42年度現在でも本区内私立短期大学は右記の4校である(『区勢要覧』)。
 新学制発足以前、昭和25年度には、本区内に東京都立女子専門学校(公立)、明治学院専門学校、戸板女子専門学校、芝浦工業専門学校の4専門学校が設けられている。

[図1] 区内学校施設位置図(『区勢要覧』昭和35年版)

関連資料:【文書】私立・諸学校 共立女子薬学専門学校
関連資料:【学校教育関連施設】