東京都独自の制度として青少年委員が誕生したのは昭和28年のことである[注釈18]。
当時、戦後の混乱から抜けだしかけていた社会にあって、青少年の健全育成は大きな課題となっていて、青少年団体の育成が重点課題となっていた。そのため、指導者の確保が急務となり、民間有志指導者の中から、中核となる人々を行政委嘱指導者として位置づけようとする気運が高まってきた。このような背景のもとで、都の社会教育委員の会議は、青少年委員制度の実施を助言し、都議会の議決を得て制度化された。
当初、都全体で265名の委員が生まれたが、そのうち本区関係としては8名であった。
委員の任期は最初1年であったが31年度から2年に延長された。また定数も年々増加し、昭和39年に制定された「地方自治法の一部を改正する法律」によって、都から区へ移管された時点では、現在と同じ、27名の委員が各小学校区から1名ずつ選出されていた。
急激な社会構造の変化に伴い、青少年の意識や行動にも移り変わりが激しいが、常に青少年と共に行動し、本区の青少年活動の推進役として今日に至っている。