教育目標の動向

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 区教育委員会の教育重点目標について、その表現やとりあげる項目には年度により若干の違いがあるが一貫して強調していることは、人間尊重、心身の健全、気品と高い知性、心のゆたかさ、他人との協調や励ましなどである。こうした重点目標を各学校がうけ、それぞれ学校教育目標をたてている。[図3]は昭和44年(1969)、50年、55年、59年の4年の区立小学校27校の教育目標に示された項目をまとめたものである。
 この表によると、各学校が最も力を入れてきたことは「考える子ども」の育成である。深く考える、すじ道をたてて考え工夫することが20年間変わらずトップを占めている。これは高い知性を育てることを第一にしているといえる。第2位・第3位は「思いやりのある心ゆたかな子」と、「じょうぶでたくましい子」が交互に2・3位を占めているが59年にあっては「健康」がトップに出ている。健康や、豊かな情操がいかに大事かがうかがわれる。また、55年、59年では「ねばり強くやりぬく子」が多くとりあげられている。強い意志力がのぞまれてきている。また「なかよく協力する子」や「きまりを守り責任を果たす子」などもかなりの学校の教育目標にとりあげられている。

[図3]各校の重点教育目標(『港区学校概要』・『港区指導室要覧』)

関連資料:【文書】小学校教育 東町小学校児童のきまり