[図33]小諸長期移動教室 わら細工の実習
[図34]小諸長期移動教室 りんごの収穫
国土庁のこの計画は、大都市の児童・生徒を長期間にわたり地方の豊かな自然と伝統のある社会的環境の中で集団生活を通して教育するもので、港区では小諸高原学園で初めは6日または10日間で、通常の教科学習のほかに、豊かな自然や社会環境とのふれ合いを十分に取り入れ、体験的学習を中心に、地元小学校児童との交流、地場産業の見学、史跡などの見学、野外観察などを含んだカリキュラムを作成し実施した。箱根ニコニコ高原学園で実施している移動教室と比べ、(1)実施期間が長期であること (2)通常の教科学習を含むこと (3)地方を理解すること などに重点を置いたことが特色である。
小諸長期移動教室は毎年希望学校3校ずつ、5・6年の児童を対象に実施し大きな成果をあげている。このような校外学習については文部省のグリーンスクールの構想もある。
小諸長期移動教室をこれまで実施した学校は次のとおりである。
昭和56年度 桜川小・芝小・御田小
昭和57年度 桜田小・芝小・青南小
昭和58年度 芝小・青山小・青南小 5泊6日[注釈4]
昭和59年度 芝小・麻布小・青南小
昭和60年度 氷川小・麻布小・青南小
昭和61年度 氷川小・麻布小・青南小
小諸長期移動教室の様子をみるため、昭和59年度、芝小学校の日課などをしおりから要約すると[図35]のとおりである。
児童の感想
「小諸移動教室の一番の思い出は、やはり美南ケ丘小との交流会です。イモほりやスポーツ大会に一緒に汗を流しました。ともだちがたくさんでき、いい思い出がいっぱいです。世の中一人では生きていけないこと、みんな仲よくする必要があることをつくづく感じました。」
[図35]小諸長期移動教室の内容と日課・昭和59年度芝小学校