港区作成の副教材

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 教科書以外に、社会科郷土学習のため『わたしたちの郷土港区』と、1年生で実施している移動教室のための読本『小諸の生活』がある。ともに港区教育委員会が編集したものである。
 『わたしたちの郷土港区』[図5]は、昭和56年より区内各校の社会科担当教員を委員として、資料収集を行い、昭和58年に編集完成したものである。中学校第2学年の「日本地理」の最初の単元「身近な地域」指導に必要な教材として、指導現場の要望を取り入れ、区内中学校の学区域を配慮したきめ細かい郷土学習教材となっている。
 この教材は、単に社会科学習に利用されるだけではなく、苦心して収集した各地域の特色を示す郷土資料が郷土史研究家などに注目されたり、地域に住む区民が配布を望むなどの反響をよんだ。
 また、全中学生に学校の希望を受け、道徳副読本を公費で購入し配布した。
 一方、『小諸の生活』[図6]は、移動教室のはじまった昭和42年に発行された。この編集にも3年間をかけ、
移動教室の意義とその活動を、小・中学校の教員による委員会をつくり検討し、実施の手引書づくりから始められた。港区では、昭和41年に小諸高原学園を建設、その施設を利用して中学校1学年を対象として、3泊4日の移動教室を実施しているが、そのための読本として作成され、毎年1年生全員に配布している。その後、学園に運動場と農場が新設されたため数次にわたり改訂された。なお、読本のほか、移動教室運営の指導書や各校で作成している移動教室や夏季学園のしおりも利用し効果をあげている。

[図5]港区教育委員会発行の副読本〔その1〕


[図6]港区教育委員会発行の副読本〔その2〕