[図19]JRC加盟校と活動状況〔昭和58・59・60年度〕
『港区国際理解教育活動報告』より作成
なお区立中学校では、昭和59年度60年度に「国際理解を深めるための指導」という課題で高陵中学校が研究し発表している。また昭和59、60、61年度の3年間にわたり赤坂中学校では、東京都並びに港区教育委員会帰国子女教育推進指定校として「帰国子女等の個性・能力を伸長させ適応力を育てるとともに、国際理解教育の充実を図る」という主題の研究を進めた[注釈8]。
高陵中学校の場合は外国人と接したり外国の生活文化に触れ合うだけでなく、各教科、領域のすべてにわたり、日常の教育活動の中での多様な受容と共感を目指し、地についた研究実践を重ねていった[図20]。また赤坂中学校の研究は「帰国子女の個性・能力を伸長させ適応力を育てる研究」が主題であるが、帰国子女や外国籍生徒の適応をより円滑に進めるためには、一般生徒の国際理解教育を持続的に実施する必要があるとして、国際理解の時間を特に設け(毎月1、2回学校裁量の時間をあてる)外国留学の体験と外国の言語、文化、生活、国際親善に尽力した人などのテーマで、フイルム、スライドなどを活用し、歌やゲームなどを導入した国際理解の研究実践をしている。また、国際理解の時間の補助プリント作成が動機となり「国際理解」新聞発刊となり、60年度末に既に20数号を発行し、大いに啓蒙(けいもう)学習に役立っている。更に赤坂中学校では学区域に所在のアメリカ、スリランカ、カナダ、イラク、カンボジア、東ドイツなどの大使館、ドイツ文化会館などの国際機関や外国人との接触の多い地の利をいかし積極的な国際交流の機会を得ようと努力している。[図21]
[図20]JRC活動 地域の街路清掃・高陵中学校
[図21]私立中高校のJRC加盟〔昭和58年度〕
関連資料:【学校教育関連施設】
関連資料:【くらしと教育編】第14章第4節 (2)姉妹校提携とJRC活動について