体力と学力

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 [図40]は体位について、昭和45年(1970)、55年、59年の3カ年の区並びに都の平均を比較したものである。それによると身長、体重、座高など都の平均をわずかながら上まわっており、また年々体位は増加の傾向にある。体力については港区で調査したものと都の平均を比較すると、中学生の体力は、都の平均と大差がないといえよう[図41]。ただ、体位は年々伸びてきたが文部省の「体力・運動能力白書」によると昭和45年以降停滞あるいは退化しているといわれている。このことは、港区の生徒についても認められた。

[図40]中学生の体位 2年生


[図41]中学校生徒の体力測定(昭和59年度 港区中学校教育研究会体育部)

 中学生の栄養状態はよく健康状態はよいといえるが、生徒の疾病(しっぺい)の状況を視力を例にみると、視力1・0未満の者が昭和53年度における全国の中学生が33・60パーセントに対して、港区の中学生は51・86パーセントで、視力の弱い生徒が多いことがわかる。
 また、昭和58年の区の調査によると、中学生の平均就寝時刻は、午後11時20分、起床時刻は午前6時38分、平均睡眠時間は7時間38分になっている。学年が進むにつれて睡眠時間が短くなっている。
 学力については、区全体の学力テストの記録がないので細かなことは言えないが、進学状況や父母の関心の高さ、教育環境の充実などの状況からみて、かなり充実しているとみることができる。
 学力が充実しているといっても問題がないわけではない。[図42]は、昭和58年11月23日から30日まで港区が行った授業の難易感の調査結果である。「学校の授業はむずかしいと思いますか。あてはまるものを一つだけ選んでください。」という質問に対する解答である。

[図42]学年別の授業理解度

 これによると3人に1人が授業についていけないといっている。女子の難易感は、男子に比べて全般的に困難さを感じており特に、中学2年の女子の半数が授業についていけないと思っている。
 義務教育の立場からわかる授業をめざすことが求められるようになってきた。
 
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