教育の展開[図9]

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 寮と学校が一体となった指導体制を確立し、区立小学校と同じ教育課程のもとに学習が進められてきた。教育方針と生活指導の方針及び特色ある教育活動については次のようである。

[図9]職員数〔昭和57年度〕

■教育方針
 規則正しい食生活をし、適宜の運動と休養をとらせ、衛生的なよい習慣を身につけさせて健康増進に努める。
 決められた指導計画により学習を進め、学力向上に努め、特に個別指導を重視する。
 集団生活を通じて、努力、自主、規律、責任、義務などの社会的しつけを身につけさせる。
 
■生活指導の方針
 保健 園医による定期検診をもとに、看護婦を中心に担任教諭・保母が連絡をとり合い、適切な健康指導を行う。
 健康 養護訓練の時間を設け、体質別にグループに分け、体を鍛えながら健康の回復や改善のための指導を行う。
 寮生活 保母を中心とした監督指導のもと、児童の自主性を尊重しながら規律正しい団体生活を行わせる。夜間も保母が寮内に勤務し、たえず児童の健康安全管理に注意をはらっている。また、3年生から6年生の児童が混成で各班ごとに班をつくり行事などを実施している。
 食事 規則正しい、バランスの取れた食事を児童に与えるための専任の栄養士を配置している。
 校外学習 恵まれた自然環境は都会にない豊富な学習資料となるので、特に校外学習には力を入れる。
 
■特色ある教育活動
 養護・訓練 養護訓練は、ぜん息の克服、肥満の解消、偏食の矯正などの健康回復をねらいとしており、月、火、木、金曜日の業間に行うものと、水曜日の第6校時に行うものとがある。前者は、業間養護・訓練といい、病類別のグループに分かれてそれぞれに応じた体力づくりをしている。後者は、ゲームやレクリエーションなどを通して楽しむことにより心の安定をはかっている。
 児童が興味を持って継続して取り組めるようにするため、竹馬、タイヤ、竹刀の素振りなど目新しいものを取り入れたり、運動に変化をつけるためにサーキット形式にしたり、山の斜面を整理してアスレチックの場所を設置したりした。
 
■心の健康をめざした集団活動
 集団生活になかなか適応できない児童を集団にとけこませていくために行事、当番活動の生活指導に重点をおき、室長会、清掃活動スポーツ大会、そして毎週行われる土曜集会を通して、子ども達とのコミュニケーションを持っている。その中で、集団生活不適応の傾向にある児童を指導し援助している。