■家庭教育学級

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 家庭の教育力の低下が問題となる中で、子供の心身の発達について理解を深めたり、子供を正しく導く方法を身につけたり、あるいは家庭のあり方を考える学習の場を設ける必要性が強まってきたが、他区に先駆けて、本区に家庭教育学級が開設されたのは昭和39年6月のことであった。
 当初は年間4学級の開設であったが、各学校PTAからの要望もあり40年度6学級、41年度11学級、42年度7学級、43年度4学級以降各年度6~8学級を開設した。
 各小・中学校を会場としたため、参加者は当該学校のPTA会員が中心であった。なお、青年館において、青年男女を対象に、「青年家庭教育学級」(41年度)や知恵遅れの子の親の家庭教育学級(42年度)などの試みもあった。
 会場となる学校が一巡したこともあり、53年度から区有施設を会場として、幼児コース・小学生コース・中学生コースなど、子供の年齢に対応した家庭教育学級を開設し、全区的に参加を呼びかけるものとして定着していった。なお56年度から青年を主な対象とする「明日の親家庭教育学級」を新設した。
 家庭教育学級は、開設以来20年の歴史を重ねてきたわけであるが、その間、学習参加者による、いわゆる「自主グループ」が多数誕生し、家庭教育について自主的に学習を深めるばかりでなく、ボランティア活動、新生活運動、婦人活動など、多方面に学習が発展した。その中から多くのリーダーが輩出し、今日の地域社会における社会教育活動の支えとなっていた。