昭和50年代に入って、青少年の非行は戦後第三のピークを迎えるに至った。非行の低年齢化、集団化、粗暴化、女子非行の増加が指摘され、特に遊び型非行が顕著になった。その背景や原因はさまざまであるが、物質的な豊かさの中の心の貧困が強く指摘されるところとなった。
反社会的な青少年の行動が大きな社会問題となる一方で、登校拒否、自殺などの非社会的な行動も、また増加していったのである。
このような時代的背景のもとで、学校教育はもとよりのこと、社会教育における青少年教育のあり方は根本的に見直しを迫られるところとなった。