認定こども園とは、教育・保育を一体的に行う施設で、いわば幼稚園と保育所の両方の機能を併せ持つ施設である。保護者が働いている・いないにかかわらず、幼児を受け入れて、教育・保育を行う。
認定こども園の制度は、「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」の成立により、平成18年(2006)から施行された。小学校入学前の子どもに対する教育・保育、保護者に対する子育て支援の総合的な提供を推進するための措置を講じることとし、地域において子どもが健やかに育成される環境整備に資することを目的とした。この法律は、平成24年8月に「子ども・子育て支援法」など、子ども・子育て関連3法の成立に当たり一部改正され、子どもの教育・保育・子育て支援を総合的に進めるための新たな仕組みが構築された。
■芝浦アイランドこども園
区には、人口の増加に伴う保育需要の急激な増加や、保護者のニーズの多様化などに対応する施策が求められるようになった。「港区立芝浦アイランドこども園」は、平成19年(2007)4月に開設され、指定管理者制度を導入して運営が開始された。指定管理者制度とは、多様化する区民ニーズへの柔軟かつ迅速な対応や、効率的で効果的な区民サービスを提供するため、公の施設の管理・運営を民間事業者などに包括的に代行させる制度である。
この芝浦アイランドこども園は、区独自のこども園として保育園と幼稚園を一元化した施設を目指した。そして、平成28年4月からは、国の子ども・子育て支援制度の開始に合わせて策定した港区子ども・子育て支援事業計画に基づき、保育所型認定こども園に移行した。
芝浦アイランド子ども園は、基本理念として次のような内容を掲げている。
基本理念
① 保育園、幼稚園のそれぞれのよさを生かし、乳幼児期にふさわしい生活が保障された0歳児から小学校入学前までの一貫した教育及び保育を行う。
② 保護者・地域・園(保育従事職員)がつながり、支え合い、乳幼児一人ひとりの健やかな育ちと学びを保障する。
③ すべての乳幼児のために、地域や関係機関との連携を図りながら、子育ての喜びや保護者としての成長を実感できるよう、子育て家庭を支援する。