平成29年度改訂・幼児期の終わりまでに育ってほしい姿

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 平成27年度(2015年度)に「子ども・子育て支援新制度」が施行され、保育所の増設や幼稚園の認定こども園への移行などにより、幼児の教育・保育施設の多様化が進んだ。平成29年度には、幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領が同日告示された。そして、園種の違いを超え、すべての幼児教育施設において育みたい資質・能力の三つの柱として、「知識及び技能の基礎」「思考力、判断力、表現力等の基礎」「学びに向かう力、人間性等」が示された。この三つの柱を踏まえて、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として、①健康な心と体、②自立心、③協同性、④道徳性・規範意識の芽生え、⑤社会生活との関わり、⑥思考力の芽生え、⑦自然との関わり・生命尊重、⑧数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚、⑨言葉による伝え合い、⑩豊かな感性と表現、について具体的な姿が明記された。
 保育所保育指針では、乳児部分の「養護」の記載が多くなり、幼稚園での「教育課程」に当たる従来の「保育課程」が「全体的な計画」という名称に改められた。幼保連携型認定こども園教育・保育要領では、教育と保育が一体的に行われることが教育・保育要領の全体を通して明示された。