家庭の変化

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■子育てと仕事の両立
 港区内の保護者の51・5パーセントが共働きである〔詳細は、第1節第1項(2)を参照〕。平成27年(2015)の「第3次 港区男女平等参画行動計画―広げよう男女平等―」によると、港区在住者の6割強が「子育てと仕事の両立が難しい」と回答している。また、安心して子どもを産み育てていける社会とするために区が取り組むべきこととして、6割強が「保育園の待機児童を解消する」ことと回答した。子育て期の男女が仕事と子育てを両立させるには支援策の充実が必要であり、保育園や学童保育など、地域で安心して子育てができる環境が整備されていることが欠かせないといえる。
 
■ひとり親世帯の推移
 「港区子ども・子育て支援事業計画」(平成27~31年度版)の参考資料には、国勢調査の結果から港区内の18歳未満の子どものいるひとり親世帯数の推移がまとめられている。平成7年度(1995年度)から5年ごとの調査であり、平成7年度は662世帯、平成12年度は879世帯と増加した。平成17年度には761世帯に減少したが、平成22年度には938世帯、平成27年度には1039世帯に増えている。
 ただし、一般世帯数に占める割合でみると、平成7年度には5・38パーセント、平成12年度には7・11パーセント、平成17年度には5・70パーセント、平成22年度には5・28パーセント、平成27年度には4・53パーセントとほぼ横ばいとなっている。内訳は、母子世帯がおよそ9割、父子世帯がおよそ1割である。

[図21] 港区のひとり親世帯の割合
出典:国勢調査より作成

■核家族化
 「港区における子どもと子育て家庭の生活と意識に関する調査報告書」(平成26年2月)によれば、乳幼児のいる家庭の家族構成は、「父母と子」が最も多く、90パーセントを占めている。祖父母と同居している家庭は5パーセントに満たない。また、幼児のいる家庭では、家族や親戚以外に子どもを預ける相手がいない場合が多いことも明らかとなった。
 
■保護者の育児観
 「港区における子どもと子育て家庭の生活と意識に関する調査報告書」では、「子育ての意識」についても質問している。「子育てを十分に楽しんでいる」との回答が42・5パーセント、「子育てをまあまあ楽しんでいる」が42・9パーセントで、「十分に楽しんでいる」と「まあまあ楽しんでいる」を合わせると85・4パーセントに上る。しかし、一方では「子育てを楽しもうと思うが、実際にはあまり楽しめない」との回答が10・5パーセントある。
 また、「港区子ども・子育て支援ニーズ調査報告書」(平成31年3月)では、小学校入学前の保護者に「日頃、子育てを行うに当たり、孤独感を感じることはありますか」と問うと、「あまりない」が38・3パーセント、「ない」が26・2パーセントで、「ときどきある」が26・0パーセントという回答となった。
 
関連資料:【文書】幼児教育 港区子ども・子育て支援事業計画(平成27)
関連資料:【文書】幼児教育 港区における子どもと子育て家庭の生活と意識に関する調査報告書
関連資料:【文書】幼児教育 港区子ども・子育て支援ニーズ調査報告書