肢体不自由学級

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■設置校の経緯、学級別在籍児童・生徒数の推移
 小学校における肢体不自由学級は、平成元年度(1989年度)には港南小学校(たけのこ学級)に設置されていた。その後、平成21年度までは3~8人の児童数で推移し、1学級を維持していた。平成22年度の児童数2人を最後に、平成23年度時点で休級している。

[図7] 小学校肢体不自由学級の児童数の推移
出典:『港区の教育』各年度版より作成
*各年度5月1日現在。平成23年度からは休級

 
 中学校では、平成元年度には港南中学校に設置されていた。小学校と同様に生徒数1~7人で1学級を維持している期間と生徒がいない期間を繰り返していたが、平成19年度に生徒数0人になって以降は休級している。

[図8] 中学校肢体不自由学級の生徒数の推移
出典:『港区の教育』各年度版より作成
*各年度5月1日現在。平成2~5年度、平成10~15年度、平成19年度からは休級

 
■理学療法士の配置
 肢体不自由学級には、週に1日、理学療法士が配置されていた。主に自立活動における学習について、担任や保護者に専門的な立場からアドバイスをしていた。肢体不自由学級の担任教員が必ずしも肢体不自由教育に高い専門性を有しているとは限らないため、学校にとっても有効な人材であった。
 
■東京都立肢体不自由特別支援学校への送迎
 かつては、肢体不自由特別支援学校の教育内容や環境面に魅力を感じていながらも、入学を避けざるを得ないケースが多くあった。なぜなら、東京都立光明(こうめい)特別支援学校(世田谷区)や東京都立城南特別支援学校(大田区)への通学が長時間に及ぶからだった(※1)。
 そこで、平成10年度(1998年度)から行っていたスクールカーによる送迎事業の対象を平成17年度から広げ、都立肢体不自由特別支援学校に通学する児童・生徒も利用できるようにした。この結果、1時間を超えていた児童・生徒の通学の負担が軽減されることになった。
 特別支援学級では、共生社会の実現を目指した交流および共同学習が各校で進められており、その行事は多岐にわたっている。
 例えば、委員会活動やクラブ活動・部活動、特別支援学級の児童・生徒が通常の学級に行って給食を食べる交流給食や、各学年に入って活動する運動会などである。また、児童・生徒の障害の状況に応じて、教科での共同学習を行っている場合もある。
 
関連資料:【文書】特別支援教育 心身障害児・者に対する意識調査(平6)
関連資料:【文書】特別支援教育 心身障害学級行事(平4)