病弱・身体虚弱のある児童のための養護学園である。昭和26年(1951)に静岡県沼津市に開設した沼津養護学園を前身とする。沼津養護学園の老朽化と施設付近の市街地化に伴い、昭和54年6月1日、静岡県伊東市八幡野に移転。伊豆健康学園として開園し、桜川小学校の養護学級に位置づけられた。入園の対象となるのは、港区立小学校に在籍している3年生以上で、喘息(ぜんそく)(軽度)、偏食、肥満、虚弱・その他の症状があり、教育上および生活指導上、特別な配慮を必要とする児童を対象としていた。よりよい自然環境の中で区立小学校と同じ教育課程を学習し、規則正しい集団生活を送りながら健康の回復と体力の増進を図ることを目指した。健康回復などに役立たせるため、熱川より温泉も引かれた。
入園期間は1年間とするが、継続入園および途中入園も事情によって認めてきた。具体的な教育目標として、「明るくじょうぶな子、思いやりのある子、がまんづよい子、自分でできる子」を掲げ、校内研究の主題は「学園の特色を生かした教育活動」とした。
昭和56年度には70人の児童が生活し、その役割は大きかった。平成元年度(1989年度)の入園児童数は30人で、入園理由としては、喘息8人、肥満6人、偏食10人、虚弱・その他6人であった。平成12年度には、学級数は4、児童数は10人となり、入園児童数の減少などにより平成13年3月をもって閉園した。
[図15]伊豆健康学園入園児童数の推移
出典:『港区の教育』各年度版より作成
*各年度5月1日現在
関連資料:【文書】特別支援教育 健康学園の概況(平7)
関連資料:【図表および統計資料】学校教育 沼津養護学園・伊豆健康学園の入園人数
関連資料:【図表および統計資料】学校教育 伊豆健康学園の入園理由別人数
関連資料:【学校教育関連施設】