昭和60年(1985)時点で港区内には5校の都立高等学校が存在したが、その後の統廃合により、令和元年(2019)現在は3校となっている。この間、生徒の多様化や社会経済の進展などの変化に伴い、都立高校に対する都民の要望も変化していった。平成9年(1997)に東京都が出した「都立高校改革推進計画の概要」の中で、個々の生徒に応じた学校・教育の推進の必要性が提起され、特に生徒の多様化に応じた特色ある学校づくりの推進が掲げられた。
都内では、さまざまな生徒の状況に応じて総合学科高校や単位制高校などの「新しいタイプの高校」が設置される中、港区内では中途退学や不登校に対応した「チャレンジスクール」が設置された。チャレンジスクールとは、小・中学校不登校者のために都が開校した3部制かつ単位制の定時制高校のことである。このような新しいタイプの高校は、周辺の既存高校を統合・改編することで設置されていった。
なお、令和元年度現在、白金の旧東京都職員白金住宅地に新国際高校(仮称)の設置が計画されている。