●人権教育研修会
人権教育研修会は、平成17年度(2005年度)に始められた研修である。それ以前にも、人権尊重教育・心身障害教育研修会、人権尊重教育研修会などと名称を変えながら継続的に実施されてきた。
この研修会は、すべての教員を対象にしており、教員が人権尊重教育についての理解や認識を深め、適切な指導による教育活動を実現するために実施されている。
●人権教育推進委員会
人権教育推進委員会は、平成12年度(2000年度)までは港区人権尊重教育推進委員会、その後、平成16年度までは人権尊重教育・心身障害教育推進委員会と名称を変更しながら継続的に活動を行ってきた。
人権教育推進委員会では、学校教育における人権尊重教育の推進のための啓発を行うとともに、充実した指導を実現することを目指している。そのため、委員会の活動を通して人権尊重に関わる情報交換・資料収集・調査研究を実施している。
この委員会は、幼稚園園長および小・中学校校長の代表からなる委員長、幼稚園園長および小・中学校校長各1人、生活指導主任代表1人、幼稚園副園長、小・中学校副校長各1人により構成されている。
●体罰防止研修会
区では、平成26年度(2014年度)以降、区立幼稚園・小学校・中学校ごとに全教員を対象とした体罰防止研修会を3年ごとに悉皆研修として実施し、悉皆研修を実施しない間の2年度については、新規採用教員および異動者を対象に実施している。この研修会は、教員による児童・生徒への体罰の根絶を目指す(※21)ものであり、服務事故防止の一環として教員自身の「怒り」の感情をコントロールし、教員が適切に対応できるよう実施されている。
●道徳教育推進教師連絡会
道徳教育推進教師連絡会は、小学校で平成30年度(2018年度)から、中学校では令和元年度(2019年度)から教科化される道徳教育についての情報交換や研修を行うために、平成27年度に設立した組織である。
この会では、道徳の授業を実施する上での基礎知識や道徳教科の評価についての講習の実施、各校での道徳教育の取り組み内容について情報交換および協議を行っている。
●ICT活用教育担当者会
ICT活用教育担当者会は、平成19年(2007)に設置された、区のICT活用教育を推進する上で生じる課題解決のための組織である。小・中学校の教員各校1人と、小・中学校校長からなる委員長・副委員長で構成されている。この活動を通して、参加する教員が、ICT活用教育推進担当者間での情報交換などを行うとともに、学校間での連携関係を築くことも目的の一つである。なお、ICTとは Information and Communication Technology の略で、情報通信技術のことを指す。
それ以前にも関連組織は存在しており、「パソコン研修会」(平成5~9年度)、「パソコン実技研修会」(平成10~13年度)、「パソコン実技研修会(初級)」(平成14年度)、「パソコン実技研修会(初・中級)」(平成15・16年度)、「パソコン実技研修会(初級)」(平成17年度)として研修事業を実施してきた。また、平成14・15年度には、「コンピュータ・サマートレーニング」も実施した。その後、平成16年度には「IT活用教育推進委員会」を設置し、平成17年度にはICT活用教育担当者会の直接的な前身である「IT活用担当者研修会」となった。
●ICT実技研修会
平成28年度(2016年度)より、ICT活用教育担当者会に加えて、ICT実技研修会を開始した。この研修会は、希望する教員を対象に実施するものであり、ICT機器を活用した授業実践を改善するための研修である。区では、平成26年度に続き、平成30年3月に学校教育の情報化を進めるための学校情報化アクションプランを策定した。その基本方針の一つとして「教員のICTを活用した指導力の向上」を目指した施策の展開を掲げており、ICT実技研修会(初級編・中級編)は具体的な施策の一つとして位置づけられている(※22)。
●特別支援教育担当者会
特別支援教育担当者会は、平成16年度(2004年度)より実施している研修会である。区立幼稚園、小・中学校の教員を対象として、特別な支援が必要な幼児・児童・生徒に対する理解を深めるとともに、適切な指導を行うための資質能力を高めることを目的としている。平成16~18年度は「特別支援教育研修会」と称していた。
特別支援に関する研修会は「心身障害学級連絡協議会」(昭和49年度~平成9年度)、「心身障害教育研修会」および「心身障害教育推進委員会」(平成10~12年度)と組織や名称、内容などを変更しながら実施してきた。
●国際科担当者会
国際科担当者会は、国際科担当の教員および各校に配置されるネイティブティーチャー(外国人講師)の間での情報交換や教材・授業研究を行うための組織である。国際科や英語科の授業を改善するために、平成21年度(2009年度)に組織された。初年度は国際科担当者会議と称した。
それ以前にも、区では平成4年度から9年度まで外国人英語指導者派遣調整者委員会を、平成10年度からは国際理解教育研修会および国際理解教育推進委員会(平成17年度まで)を行うなど、国際理解教育の推進を行ってきた。また、小・中学校校長および教員による国際科推進に向けた課題解決のための委員会は、国際科担当者会として行われる以前にも、国際科推進委員会(平成19・20年度)、国際科検討委員会(平成21年度)として開催してきた。
●幼・小中一貫教育コーディネーター連絡会
この連絡会は、平成24年(2012)に小中一貫教育コーディネーター連絡会として組織され、翌平成25年に幼稚園を加え、幼・小中一貫教育コーディネーター連絡会として実施している。
この連絡会は、区が行う幼・小中一貫教育研究組織であるアカデミーの取り組みについて情報交換を行うとともに、参加者が各学校において、さらなる幼・小中一貫教育の推進役となることを期待して実施している。
●保幼小合同研修会
平成26年度(2014年度)には、保育園・幼稚園・小学校が連携し、質の高い幼児教育を行うための理解を深めるとともに、保育士や教員間での情報交換を促すために、保育士・幼稚園および小学校の教員を対象として、保幼小合同研修会を開始した。平成29年6月に実施した研修会には、公立・私立の保育園保育士および幼稚園・小学校の教員約200人が集まり、公開保育の見学やグループ協議を実施し、講演会を開催した。
関連資料:【文書】中学校教育 外国人指導者による英語指導(運営要項 三河台中学校 平4)