■生涯学習社会への計画と目標(昭和60年度~平成10年度)

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●教育目標
 港区教育委員会は昭和56年度(1981年度)以来、平成5年(1993)まで一貫して次のような教育目標を掲げてきた。「人間尊重の精神と心身の健康増進を基本として、広く国際社会において、信頼と尊敬を得られる区民の育成を目指し、未来の展望に立って生涯にわたる教育を推進する。学校教育においては、心の交流と自然や文化とのふれあいを通じて、自主性・創造性ならびに社会連帯意識に富んだ気品と知性と実践力のある幼児・児童・生徒の育成を目指した教育を推進する。社会教育においては、区民が郷土を大切にし、文化的教養を高め、スポーツに親しみ、心身ともに健康で生きがいに満ちた生活を営むために、あらゆる機会を通じて自ら学び、自ら育てることのできる教育を推進する」(『港区の教育』平成5年度版)。
 平成6年度からは、社会状況の変化に伴う学習需要に対応し、家庭教育、学校教育、社会教育相互の密接な連携や、生涯学習の振興なども盛り込まれた。
 
●基本計画
 港区は、平成2年(1990)3月「やわらかな生活都心―住みつづけられるまち・港区―」を将来像とした「港区基本構想」を策定した。
 この基本構想を実現するため、平成3年5月には、長期的展望に立ち、港区が取り組むべき目標や課題、施策の概要を体系的に明らかにした「港区基本計画」を策定した。このうち、教育委員会が所管する分野では、生涯スポーツの促進、多様な文化環境づくりの推進、伝統文化の保全と継承、生涯学習の体制づくり、開かれた学校づくりの推進、特色ある学校教育の推進と学校の適正配置などが施策の柱として掲げられている。なお、平成10年4月に、区民の生涯学習の拠点となる施設として、生涯学習センター(ばるーん)が開設された。
 
●基本方針
 平成9年度(1997年度)からは教育目標の表現形式を一新した。従来の教育目標を簡潔に述べ、その教育目標を実現するために以下の10の「基本方針」に基づき、総合的に教育施策を推進するという形式とした。ここでは①人権尊重教育の推進、②社会性を育む教育の推進、③健康教育と安全教育の推進、④健全育成の推進、⑤国際理解教育の推進、⑥個性を生かす学校教育の充実、⑦多様な学習機会を提供する社会教育の充実、⑧図書館の充実、⑨スポーツ・レクリエーションの振興、⑩文化の継承と文化活動の促進、を掲げている。
 
関連資料:【文書】教育行政 港区基本計画 やわらかな生活都心 すみつづけるまち・港区[平成3年5月刊]
関連資料:【文書】教育行政 東京都港区教育委員会の教育目標(昭和56年度~平成5年度)
関連資料:【文書】教育行政 東京都港区教育委員会の教育目標(平成9~16年度)
関連資料:【図表および統計資料】教育行政 区立幼稚園・小学校・中学校の適正配置の取組
関連資料:【学校教育関連施設】