港区立教育センターは、昭和41年度(1966年度)に開設し、教員の研修と指導方法などの調査研究および教育情報資料の収集・整備・提供などの各種事業・活動を行っている。また、教育に関する悩みや問題解決を援助するための教育相談(来所・電話)も開設している。
昭和60年度(1985年度)時点での主な業務を見ると、①教育相談事業、②視聴覚教育事業、③教育センター調査研究活動、④学習能力診断システム開発、⑤教育情報、⑥講座・講習会、⑦教育史編さん事業、⑧学校教育開発事業の8部門にわたっている。
この中で、③の教育センター調査研究活動は、77人の研究員(教頭・教諭)がコンピューター研究室、教育情報研究室、教育機器研究室、各教科の研究室など14の分野に分かれて調査研究を行っている。④の学習能力診断システム開発は、学習阻害要因について生理学的・心理学的側面を含めた多角的な診断法を開発し、学校や家庭における指導への助言を行う。また、子どもの潜在能力を発揮させる指導法の開発に当たる。
平成19年(2007)7月、改築のため仮施設(芝2丁目の菱化ビル)に移転した。その当時は、すでに定着している教育相談事業、調査研究事業、講座・講習事業など教育センター業務の他に、理科教育支援事業の充実が進められた。例えば、平成17年度開始の小学校サイエンス・アシスタントの配置、平成19年度開始の小学校理科支援の巡回指導、中学校サイエンス・アドバイザーの配置など、大型事業がこの時期にスタートした。
平成28年3月、教育センターは芝2丁目の仮施設から旧三光小学校校舎に移転した。その後、令和2年(2020)4月に虎ノ門3丁目の旧鞆絵(ともえ)小学校跡地に建設した複合ビルに移転した。
関連資料:【文書】教育行政 港区教育センター基本構想報告書(平成18)
関連資料:【学校教育関連施設】