第2回生涯学習推進計画は、平成27年度(2015年度)から32年度までの6年度計画として策定された。この計画は、平成15年度の地方自治法改正を受けた指定管理者制度の導入や、平成18年度の教育基本法改正といった、生涯学習行政を取り巻く法制度の変化、また平成18年度に行われた区役所・支所改革など、前回の計画策定時からの社会の変化に対応した内容で策定されたものであった。
平成26年度、区では教育大綱である「港区教育ビジョン」が策定された。この教育ビジョンは、教育委員会に限らず、区の関係部署や学校・家庭・地域が連携し、学校教育における学習から生涯にわたる学習を支援することができるような一貫した教育の方向を確認することを目指した計画である(※4)。第2回生涯学習推進計画は、この教育ビジョンに基づいて策定された、五つの個別計画の一つとして位置づけられるものである。
計画の方向性は、次の通りである。
・だれでも、いつでも、どこでも学べる環境づくり
・学びの成果を生かす場や機会の充実
・学びの循環の仕組みづくり
・学校・家庭・地域のつながりを築くネットワークづくり
この計画では、区民がさまざまな学習場面を通して習得した知識や技術などの成果を、学校や地域社会で生かすことができるような仕組みを構築し、学びの循環する生涯学習社会の実現がうたわれている。区と学校・家庭・地域、企業やNPOが密接な連携関係を築き、多くの人たちが多様な立場で学習場面に関わることができるようなコミュニティが形成されつつある中、「みんなと学びをつなぐまち」を目指すべき姿として掲げ、基本目標として、「生涯学習施設の充実」「学習機会の充実」「多様な学習資源を活用した循環する学びの構築」という三つが掲げられた(※5)。
関連資料:【文書】教育行政 港区教育ビジョン すべての人の学びを 支え つなぎ 生かす