●婦人学級、レディスセミナー
区に「婦人学級」が開設したのは、昭和33年(1958)6月のことである。成人対象事業の中で扱われていたテーマのうち、特に女性に関わる内容を取り上げ、女性のための学習機会を設けるという趣旨から開設された。
国際連合が、昭和50年を「国際婦人年」と定めたことを受け、港区では、昭和53年に「婦人学級企画運営委員会」を設置し、区民の有志が委員として「婦人学級」の企画や運営を担うようになった。事業の名称は昭和59年度から「婦人大学」に、さらに平成3年度(1991年度)から8年度までは「レディスセミナー」となった。
女性を対象とした社会教育事業は、もともとは男女平等の考え方を普及する形で、指導的立場に立つ女性の育成を目的に行われていたが、扱う学習テーマは、時代とともに文化や教養に関わる内容が増えていった。
なお、この事業とは別に、区内に多数ある女性によるグループやサークルの活性化を図るとともに、今後の生涯学習社会の担い手を育成するために、生涯学習論や指導者の役割などを学習内容とした「婦人リーダー養成講座」を平成元年度に開講した。その後、事業名は平成2年度に「女性リーダー養成講座」と変更され、平成8年度まで実施された。
「レディスセミナー」は、平成10年度に生涯学習センターが開設されたこと、また、区において男女平等に関する施設および所管があることから事業の見直しがなされ、平成8年度に終了した。それ以降、対象を女性に限定するのではなく、女性を含むさまざまな立場の区民が抱える学習課題について、生涯学習センターが講座などにより学習機会を提供している。
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