昭和60年(1985)8月に「港区平和都市宣言」が行われ、国際連合が昭和61年を「国際平和年」に定めたことを受けて、港区では、昭和61年度から社会教育事業としての平和関連事業を実施した。
この事業は、社会問題になっていた国際情勢の不安定な状況や、貧困や飢餓に苦しむ国の存在に目を向けつつ、そうした問題を解決する糸口になるよう、日常生活においてさまざまな立場の人たちとの連携や協調関係を築くことを目指して始められた。港区は、東京都内の他地域と比較して、国際色が豊かな地域であるという特色がある。区民がさまざまな異文化に触れ、交流する機会を設けることにより、平和な社会の実現に寄与できるのではないかという考えから、平和事業についても社会教育課の重要な事業として位置づけられた。