■スポーツ指導者の育成

338 ~ 339 / 396ページ
 港区教育委員会が社会体育指導者の育成と確保を図る事業を始めたのは、昭和50年代からであった。きっかけは昭和53年(1978)および54年に行われた区民世論調査である。結果を見ると、区民のスポーツへの要望が大きかったことから、昭和54年、社会体育課職員によってプロジェクトチームが編成され、社会体育事業の見直しと新たな事業体系が提案された。このうち指導者の育成と確保に関しては、社会体育課が指導者養成事業計画を作成した。内容については、港区体育協会、体育指導委員、港区自主クラブ連絡協議会などによる「港区社会体育指導者会議」での検討の後、「指導者講習会」を通じて、各種スポーツ競技の指導者が養成されることになった。また、指導者体制の整備を図るため、区民有志者を対象に講習を行い、指導者の確保を図る事業も開始された。例えば、昭和57年5月から6月にかけては、スポーツセンターにおいて港区実技指導員養成認定講習会が行われ、205人が参加、40人の実技指導者に修了証を交付した。翌昭和58年には、バドミントンと卓球で30人を認定。その後も、ゲートボール、サッカー、水泳などに関する講習会が毎年開催された。こうした教育委員会による指導者養成事業は、平成12年度(2000年度)まで断続的に行われた。
 その後、平成16年には「港区社会体育団体育成要綱」が策定され、スポーツ指導者の育成などを目的として、社会体育団体による講習会や研修会にかかる外部講師料の負担が開始された。