周年記念座談会を除いて、生徒が参加する座談会の最後のテーマとなったのは、国際理解である。前述の『あかさか』第28号「国際理解への取り組み」、『高陵』(高陵中学校、昭和61年3月)「国際理解」と続いている。赤坂中学校は東京都教育委員会・港区教育委員会の帰国子女教育推進指定校、高陵中学校は港区教育委員会から要請を受け国際理解教育の研究協力校となったことに伴うものである。
後者の座談会「国際理解」では、外国生まれ、もしくは海外経験を持つ生徒が集まり、日本と外国の文化、慣習、学校生活の違いなどを話し合っている。終了後の編集委員は感想として、「議題が難しかったので、意見が出にくいと思ったのですが、みんな活発に意見を出してくれて無事会を終わらせることができました」と述べている。確かに難しい議題ではあったが、港区の地域的特性を考えれば、むしろ生徒にとって身近な問題だったのではないだろうか。