十一月一日いよ/\発足
十一月一日から発足した港区教育委員会は、今後港区の教育及び文化に関する一切の施政の大綱を決定し、これを運営する機関で、去る十月五日区民の投票によつて選ばれた川瀬潔、吉田芳雄、奈良岡一、多久安信の諸氏並びに区議会から選出された小寺為吉氏の五名の委員から組織されているが、その初の会議が、十一月一日午前十一時教育委員会議室にあてられた港区役所協議会室で開催された。
会議は五名の委員と区長並びに教育長(助役)その他教育関係の課長、係長が出席、区長の開会宣告及び挨拶があつて後正副委員長の選挙が行われ推薦によつて多久委員が委員長、川瀬委員が副委員長と決定した。以下議席の決定並びに教育長よりの委員会発足までの経過報告があつて次に議案の審議にうつり、教育長の説明によつて事務局の設置その他十一議案をとゞこおりなく審議可決して、同十一時四十五分閉会となつた。
今回開催された会議は第一回臨時会であるが、今後は毎月第二火曜日を定例会と定め、その他必要あるときには臨時会が開かれることになつており、会議は何れも公開で、誰でも傍聴することができる。この日も麻布、赤坂の両支所長をはじめ約三十名の傍聴者が、教育委員会初の滑り出しを緊張した面持ちで熱心に見つめていた。なお同日審議された案件は次のとおりであつた。
一、東京都港区教育委員会公告式規則制定(可決)
一、東京都港区教育委員会事務局設置規則制定(可決)
一、東京都港区教育委員会会議規則制定(可決)
一、東京都港区教育委員会傍聴人規則制定(可決)
一、東京都港区教育委員会事務局処務規則制定(可決)
一、教育委員会の権限に属する支出命令権の委任に関する規則の制定(可決)
一、東京都港区教育委員会訓令前行署名式及び令達式について(可決)
一、東京都港区教育委員会事務局文書専決規程制定(可決)
一、東京都港区教育委員会公印規程制定(可決)
一、東京都港区教育委員会事務局処務規程制定(可決)
一、東京都港区教育委員会事務局職員の委嘱について(可決)
(『港区政ニュース』昭二七・一一)