(1)高齢者や障害者等のゆたかで自立した地域での生活を支援する
すべての区民にとって、心豊かで健やかに暮らすことや、高齢になっても、障害を持った場合でも、活力と希望を持って、生涯を通じて港区で安心して、できる限り自立して暮らすことが共通の願いです。
区民のライフステージに応じそれぞれが選択し利用する、多様で柔軟な福祉サービス供給体制の確保・整備を進めます。介護を必要とする高齢者や障害者等の都心居住を支えるグループホーム※等、多様な在宅福祉・施設福祉の推進、高齢者の社会参加・いきがい活動や障害者の就労や活動の場の確保に努めます。民間事業者を含めサービスの選択を支える基盤整備を行うとともに、利用者本位の権利擁護・苦情解決システムを構築します。
また、ボランティア団体やNPOを含む地域福祉の多様な担い手の育成・支援や協働を推進します。
※ グループホーム:痴呆性高齢者や精神障害者などを対象に、地域の住宅やアパート等で共同生活を営み、家庭的な雰囲気の中で食事の提供、介護等の生活援助を行う体制を整えた居住形態のこと。
(2)区民が健やかで安全に暮らすことができるよう努める
健康づくりは、区民一人ひとりが主体的に取り組むことはもちろん、個人の力と合わせて社会全体として支援していくことが必要です。
そうした観点から、区民及び在勤者等をも視野に入れ、健康情報の提供や生活習慣改善指導等を進め、都心の特性を踏まえた病院と診療所の連携等による地域医療体制を整備します。
また、保健・福祉のみならず、生涯スポーツ等さまざまな地域活動を視野に入れた区民の健康づくりを進めます。災害時対応も含め、都心にふさわしい住民組織・警察・消防・医療機関・事業所等と連携した心身両面からの健康危機管理ネットワーク体制を構築します。
(3)自己実現を目指す区民の多様な学習活動を支援する
社会の成熟化に伴い、区民の学習ニーズは増大すると共に、社会経済の変化に対応するための学習が今後ますます必要となってきます。
高齢者のいきがい支援を含め、子どもから大人まですべての区民が生涯にわたりいつでも自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果を生かせるような環境づくりを進めます。在勤者等を含めた区民の自主的な学習活動支援、ボランティア団体やNPOの活動支援、豊かな知識・経験を有する人材の登録、多様なセクターとの連携による学習ネットワークの構築等を区民参加・区民協働のもとに実現します。
(4)豊かで多様な文化に包まれた都市を育む
港区は、歴史に培われた伝統的文化と時代を切り開く先端的な文化、さらには数多くの大使館や幅広い国籍にわたる多くの外国人居住等に象徴される国際文化が同居する活気と魅力にあふれた文化都市です。学校教育、生涯学習において歴史的、伝統的文化の継承がされるよう人材の活用を含めたシステムを構築します。時代の最先端を行く多様で国際的な文化情報に、子どもから大人まで区民が身近に接することができるよう交流の機会・場を提供します。外国人も地域社会の一員として多様な参画ができるよう情報提供・相談体制を整備します。