➢施策の概要
地域の子どもたちの通う学校は地域の核となる施設であり、子どもたちが健やかに安全に育つために、学校が地域や保護者と連携を深めて、ともに育てていく施策の充実に努めます。
また、区立学校だけではなく、私立学校、とりわけ私立幼稚園は、子どもたちが能力、個性を伸ばすための教育機関として重要な役割を担っています。区民の多様な教育の機会の確保を支援し、子どもたちの将来の可能性を伸ばす施策を推進します。
①地域人材活用による教育機会の多様化
学校や地域の実態に応じて、地域の人材を活用することや、区内の大学や企業の教育力を活用することにより、港区独自の特色ある教育を推進します。今後、(仮称)学校支援地域本部の設置に伴い、より一層の地域人材の活用による教育機会の多様化を図ります。
②総合支所との連携
総合支所との連携を取りながら、地域に根ざした学校運営を図ります。
③(仮称)学校支援地域本部の設置
小・中学校でより多くの地域の人々が学校教育に関わることにより、港区ならではの教育カリキュラムの質の向上を図るとともに、教員一人ひとりがより教育活動に専念できる環境を整備するため、小・中学校に学校を支援する地域組織を平成26年度に設置します。
④学校評議員制度の充実
学校評議員会の場において、学校評価等に関わる協議を深めるとともに、学校評議員から出された意見を学校運営に反映させることにより、幼児・児童・生徒、保護者及び地域住民の期待に応える開かれた学校づくり、特色ある学校づくりを推進します。
⑤共育懇談会等の実施
学校・家庭・地域が協力して、中学校通学区域別に行う共育懇談会等、健全育成に向けた協議、情報交換等を行う場を設定し、地域の子どもたちの豊かな育ちを支えます。
⑥地区教育会議の実施
地域の特性や環境を生かした教育活動を推進するため、総合支所単位で、PTA、保護者、地域団体など地域の方々と教育委員との情報、意見交換の場として地区教育会議を実施します。
⑦学校評価の充実
各幼稚園、小・中学校の教育活動や学校運営の状況について、自ら評価を行い教育活動の成果を検証します。あわせて、学校関係者による学校評価を実施するとともに、その結果を公表することにより、教育活動・学校運営の改善を図ります。
⑧区民に開かれた学校づくり
保護者や地域に向けた幼稚園・学校公開、学校行事や道徳授業地区公開講座など、様々な機会を通じて、区立幼稚園、小・中学校の教育内容を公開します。また、区民に対してホームページなどによる情報提供を積極的に行うなど、開かれた学校づくりを推進します。
⑨園庭等の開放
未就園児に対して、区立幼稚園の園庭や園舎等を開放し、遊び場の提供を行います。
⑩学校施設の開放
学校教育に支障のない範囲で学校施設を開放し、生涯学習活動やスポーツ活動などの場、子どもが安心して安全に遊べる遊び場として利用します。
⑪奨学資金貸付の実施
学業に意欲を持ちながらも経済的理由により高校、大学等に進学が困難な人に対して、奨学資金を貸し付けます。
⑫私立幼稚園への支援及び連携の拡充
幼児教育の充実のため、「港区幼児教育振興アクションプログラム」に基づき、公私立幼稚園合同研修等教育職員の資質向上に向けた連携、私立幼稚園と区立小学校との交流などを通じた連携、カウンセラーや特別支援アドバイザーの派遣、安全安心対策の充実など、幅広く私立幼稚園への支援及び私立幼稚園との連携を行います。また、私立幼稚園に対して円滑な運営を支援するための補助金を支出するとともに、在園児の保護者の保育料負担を軽減する補助金の充実を図ります。
⑬地域の一員としての学校の取組の充実
小・中学校が青少年赤十字に加盟し活動する中で、老人福祉施設訪問や地域清掃などを実施し、児童・生徒のボランティア精神を育てます。また、地域の防災訓練への参加、学校行事の公開などを通じて、家庭や地域、関係機関とともに学校の教育力を相互に高めます。また、区立中学校においては、防災ジュニアチームを立ち上げるなど、地域防災への意識を高め、生徒に地域の一員としての自覚を育てます。