図表11は小学校、図表12は中学校の蔵書数を示したものです。平成22年度末時点で、全ての小中学校の学校図書館図書標準4の充足率は100%以上です。今後も学校図書館図書標準の充足維持と新鮮で魅力的な蔵書構築が必要です。
図表11.小学校の図書館蔵書数(平成23年3月31日現在)
図表12.中学校の図書館蔵書数(平成23年3月31日現在)
(参考)学校図書館図書標準:以下の算定式にて計算します。
図表13.図書標準算出式
また、港区では平成14年4月より、読書を通じた心の育成とともに、児童生徒の主体的、意欲的な学習活動を推進し、学力向上を図るため、全ての区立小中学校の学校図書館にリーディングアドバイザリースタッフ5(RAS)を配置し、読書活動推進に力を注いでいます。リーディングアドバイザリースタッフが配置されたことで、児童生徒の読書冊数が増加し、また学校図書館の利用率も上昇しています。さらに平成18年度からは学校図書館の端末でシステムを使って蔵書確認ができるようになりました。これにより図書の貸出や返却がコンピュータによって行うことができるようになり図書館の利用が増えています。
2-2-5-2.小学校・中学校の司書教諭配置状況
図表14は港区立小中学校の司書教諭の配置状況を示したものです。学校図書館法に基づく司書教諭配置基準6によると、小学校19校、中学校10校のうち、司書教諭配置対象校は小学校の11校です。
図表14.区立小中学校の司書教諭配置状況(平成23年4月現在)
2-2-5-3.小中学校の読書活動実施状況と区立図書館との連携事業
図表15は小学校、中学校の読書活動の実施状況です。子どもの読書活動を推進するためには、子どもが家庭以外で最も長い時間を過ごす学校の役割は非常に大きなものです。
図表15.小学校・中学校の読書活動の実施状況と区立図書館との連携事業
小中学校では、一斉読書、図書館見学、リーディングアドバイザリースタッフやボランティアによる読み聞かせ、保護者・地域住民と連携した読書活動の取組みを積極的に行っています。
また、図書館への職業体験実習は中学校で半数以上の学校が管轄の区立図書館で実施しています。また、約半数の小学校が図書館見学を実施しているなど、小学校と中学校の違いにより実施事業の違いがあることがわかります。なお、平成23年度からは学校図書館関係者と区立図書館による連絡会の開催を実施しています。
4 学校図書館図書標準:公立義務教育諸学校の学校図書館に整備すべき蔵書の標準として、文部省(現:文部科学省)が平成5年3月に定めたものです。算定方法は図表13を参照して下さい。
5 リーディングアドバイザリースタッフ:児童・生徒の読書活動推進に関することや学校図書館の環境充実に関すること、学習資料提供に関することなどに相談に応じるスタッフです。
6 学校図書館法に基づく司書教諭配置基準:平成15年より、全国の12学級以上の小・中・高等学校に司書教諭が配置されることになっています。