3 スポーツ団体の状況

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団体への加入状況 《民間クラブへの加入が多く、地域の団体への加入は少ない》
 港区「スポーツ振興に関するアンケート調査」によると、スポーツクラブや同好会への加入状況は、全体で20.6%であり、国(16.2%)や都(13.7%)の類似の調査と比較すると高くなっています。

図表14 団体への加入の有無

 加入しているクラブや同好会の種類を、国や東京都と比較すると、港区では民間のクラブが顕著に多い一方で、国などで多い、「同じ地域の人が加入しているクラブや同好会」の割合が低くなっています。

図表15 加入している団体の種類

 また、同調査によると、加入意向(加入したいと思う)は、女性の20歳代~50歳代で高い傾向が見られます。
 
 港区では、スポーツ団体の育成及び発展のため、社会体育団体の登録制度を設けており、登録した団体に対しては、スポーツ活動の場の提供等の支援を行っています。
 社会体育団体登録数は、平成23年12月現在、62団体となっています。
 また、地域住民のスポーツ活動の場として、教育委員会に登録した港区立学校施設等使用事前届出団体を対象に、小・中学校の校庭及び体育館を開放しています。届出団体は、平成23年12月現在、約200団体あり、多くの団体が成人メンバーを中心に活動しています。
 
 (一財)港区体育協会は、区内のスポーツ活動の推進や区民の心身の健全な発達を目的として、スポーツ少年団の育成、スポーツ大会やスポーツ教室、講習会の開催などの事業を実施している組織です。
 (一財)港区体育協会加盟団体は30団体(平成23年12月現在)あります。加盟人数の推移を見ると、全体では、大きな増減はみられません。個々の団体を見ると、加盟人数が多く比較的大規模な団体としては、軟式野球、中学校体育連盟(中体連)などがあります。また、剣道やテニス等の加盟人数が、近年増加傾向にあることなどがわかります。

図表16 (一財)港区体育協会加盟団体会員の推移(人)

総合型地域スポーツ・文化クラブ 《新たな立上げに向けた検討、認知度向上が課題》
 港区では、平成19年11月に六本木地域(六本木中学校区域)を中心に活動する港区総合型地域スポーツ・文化クラブ六本木(スポーカル六本木)が設立され、地域住民を主体に運営されています。
 「スポーカル六本木」では、サークル活動、クラブ内クラブ、交流・イベント活動の3つの事業を行っており、バドミントンやキッズテニスを楽しんだり、サッカースクールを開催するなど、多様なスポーツが楽しめます。
 所属人数は、設立以来増加傾向にあり、現在236名(平成23年12月時点)が所属しています。
 また、他地区においても、同様の総合型地域スポーツ・文化クラブの立上げに向けた検討が進められています。
 しかし、港区「スポーツ振興に関するアンケート調査」によると、総合型地域スポーツ・文化クラブの認知度(「知っている」と「名前を聞いたことがある」の合計)は7.7%と低くなっています。
 
総合型地域スポーツクラブとは!?
 総合型地域スポーツクラブは、中学校区程度の地域の住民たちが中心となって、「多種目」、「多世代」、「多様な技術・技能」に合わせてスポーツを楽しむことができ、クラブ会員一人ひとりがスポーツサービスの受け手と同時に担い手となる、新しい形態のスポーツクラブです。

 

 現在、地域スポーツ活動の推進により、「新しい公共」を形成することが、国の重点戦略になっています。その「新しい公共」を担うコミュニティ拠点として、総合型地域スポーツクラブの充実・発展がめざされています。


※新しい公共:経済社会の成熟や価値観の多様化などにより、公益の実施において、従来の行政に加え、新たに民間企業や個人、NPOなどの民間セクターが重要な役割を担いつつあります。「新しい公共」は、これまで主に行政が担ってきた「公共」ではなく、市民・事業者・行政の協働によって実現していく「新しい公共」が必要であるという考え方です。