施策(2)幼・小中一貫教育の推進

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 小学校入学時、中学校入学時の生活リズムや環境の変化に適応できず、不登校などの状況に陥る「小1問題」「中1ギャップ」への対応が求められています。
 国の5歳児から義務教育化する方針も注視しながら、生活や学習における幼児期から小学校、中学校への円滑な接続を図るため、保育園、幼稚園、小学校の連携を深めるなど、子どもの発達や学びの連続性に配慮した幼・小中一貫教育を推進します。
 
2-(2)-①幼・小中一貫教育の推進

 

2-(2)-②就学前教育の充実【関連計画:港区幼児教育振興アクションプログラム】
【目指す子ども像】
○自分のことは自分で行い、進んで体を動かす子ども(生活する力)
○興味・関心をもって意欲的に物事にかかわり、自信をもって表現する子ども(発見・考え・表現する力)
○互いのよさを認め合える心豊かな子ども(かかわる力)
【取組内容】
○幼児が周囲の人やものとかかわりながら、心身全体を働かせて夢中になって遊びを楽しみ、様々な体験を積み重ねられるよう、指導の充実を図ります。
○5歳児におけるカリキュラムと、小学校第1学年の1学期頃までのカリキュラムをつなぐ「小学校入学前教育カリキュラム」を港区独自に作成(平成27年1月)し、保育園、幼稚園、小学校で活用します。すべての幼児に豊かな学びを保障するカリキュラムの趣旨を踏まえ、家庭と連携を図りながら、幼児期の教育から小学校教育への円滑な接続を図ります。また、モデル園を選定し、評価・検証を行います。
○保育園・幼稚園では、5歳児に身に付けさせたい「3つの力」をバランスよく伸長させる指導を行います。小学校では、保育園・幼稚園での育ちと学びを踏まえた指導を行うことにより、連続性・一貫性のある指導の実現を目指します。
 
【3つの力】
■「生活上の自立」につながる生活習慣・運動 → 生活する力
■「学びの自立」につながる思考力・表現力 → 発見・考え・表現する力
■「精神的な自立」につながる自己発揮・他者理解・規範意識 → かかわる力
 ※参考:「幼児期の教育から小学校教育の円滑な接続の在り方に関する調査研究協力者会議」(平成22年11月)
 
○就学前の子どもの保護者が活用できる家庭用リーフレットを配付し、家庭教育を支援します。
○国際化に対応するため、多様な文化や価値を背景にもつ幼児及び保護者との相互理解を図るとともに、研修を通じて国際感覚を身に付けた教員を育成します。また、外国籍の幼児や、多様な文化や価値観を背景にもつ幼児が在籍している港区の特性を生かして、どの幼児にもかかわる力や相手を思いやる心を育むことができるよう、外国人スタッフの配置など、サポート体制の充実を図ります。
○公私立幼稚園の連携強化及び保護者負担の較差是正に向けた取組を推進します。
○保護者のニーズや地域、施設の状況などを踏まえ、公私立幼稚園全体で幼稚園の受入体制の充実や預かり保育の拡大に取り組みます。

●港区基本計画事業計画化事業【幼稚園の受け入れ体制の充実】

【期待される成果】
○保育園や幼稚園で、幼児が「自分のことは自分でする」「意欲的に物事にかかわる」「様々な人とかかわる」などの経験をすることで、幼児期に大切な心情、意欲、態度が育まれ、小学校教育の基礎が培われます。
○「小1問題」を未然に防止するとともに、区全体の幼児教育の質的向上が期待できます。
○外国籍の幼児と日本人の幼児が多様なかかわりをもつことができ、一人ひとりの自己発揮が期待できます。