(3)子どもの体力・運動能力の向上

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 都市化や生活利便性の向上などによる生活環境の変化、睡眠や食生活における子どもの生活習慣の乱れといった様々な要因により、子どもの体力は低下傾向にあります。平成29(2017)年度の体力調査における体力合計点について、港区立小・中学校と東京都を比較すると、小学生では男子、女子ともに全学年で上回り、中学生でも概ね上回る結果となっています。
 種目別では、小学生、中学生いずれも男子、女子ともに立ち幅とびにおいて全学年で東京都を上回っているほか、反復横とびにおいて小学生では男子、女子ともに全学年で東京都を上回り、中学生でも概ね上回っています。
 一方、小学生女子・中学生女子のボール投げ、小学生高学年から中学生の男子の20mシャトルラン及び50m走においては、東京都の結果を下回っており、筋瞬発力の向上や投動作の獲得が課題の一つとなっています。
 生涯にわたって運動に親しみ、多様なスポーツを楽しむためには、幼児期から青年期に至るまでの間に、基本的な生活習慣を身に付け、健康や体力を保持・増進していくための態度を養い、日常生活の身体活動量を増加させて、基礎体力を十分に高めていくことが重要です。幼児期には、多様な動きを獲得していくために、1日60分以上を目途に運動の時間を確保することと、多様な運動遊びに取り組むことが求められています。また、小中学生では、成長過程を理解し、発達段階に合わせた運動を行うことにより、体力を向上させていくことが求められています。
 体育授業の改善・充実はもとより、日常から運動に親しむ環境づくりを行うことにより、幼児・児童・生徒の身体活動量を増やし、人間の活動の源となる体力を向上していく必要があります。
 
<現状>
 ○生活環境の変化や、子どもの食生活、生活習慣の乱れ等の要因により、子どもの体力は低下傾向にある。
 ○港区立小学校児童の体力は東京都を上回り、中学校生徒もおおむね上回っている。
 ○種目別では、小学生女子や中学生女子のボール投げ等において、港区立小・中学校の児童・生徒が東京都の結果を下回っている。
<課題>
 ○幼児期から青年期の間に基本的な生活習慣の確立、健康や体力の保持・増進が必要。
 ○日常生活での身体活動量を増加させ、基礎体力を向上させることが重要。
 ○体育授業の改善・充実はもとより、日常から運動に親しむことができる環境づくりが求められている。
 
■児童・生徒の体力調査結果
(全国は平成24(2012)年度全国調査、都及び港区は平成29(2017)年度調査の結果)
 ※港区は区立小・中学校の調査結果

<男子>


<女子>