施策(2)確かな学力の育成

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 政治、経済、社会、文化など、あらゆる領域で新しい知識、情報、技術が重要となる「知識基盤社会」で活躍できる人材の育成が求められています。高度な知的社会に対応できる子どもを育むため、学習習慣の定着と基礎的・基本的学力、活用力の習得を図ります。
 子どもの知的好奇心を高め、自ら意欲的に学習に取り組む姿勢を育むとともに、個に応じたきめ細かな指導の充実を図り、学力の向上、論理的思考力、判断力、表現力の育成に取り組みます。
 
1-(2)-① 基礎学力・活用力の習得

 

1-(2)-② きめ細かな指導の充実
【目指す子ども像】
 ○基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得し、学力の向上を目指し意欲的に学ぶ子ども
【取組内容】
 ○小学校1学年で児童数が20名を超える学級、学力向上を目的とするコース別指導等を行う小・中学校に区費採用講師※30を配置し、教員、少人数指導講師による少人数習熟度別指導やティームティーチング指導※31、コース別指導を推進し、個に応じたきめ細かな指導を充実します。
 ○将来教員を志望する学生を幼稚園アシスタント※32、小・中学校においてはスクールボランティア※33として配置し、幼稚園、小学校、中学校の教育活動を支援します。
【期待される成果】
 ○習熟度に応じた指導や教材の工夫により、一人ひとりの学力が向上します。
 ○個に応じたていねいな指導により、児童・生徒の学習意欲が高まります。
 
1-(2)-③ 読書活動の推進【関連計画:港区子ども読書活動推進計画】
【目指す子ども像】
 ○本に親しみ、読書を通じて知的好奇心を高め、物事を深く考えることができる子ども
【取組内容】
 ○本を身近に感じる環境づくりを推進するため、各小・中学校にリーディング・アドバイザリー・スタッフ(RAS)※34を週5日程度配置します。また、「学校図書館法」の一部改正に伴い、平成29(2017)年度より各小・中学校に配置した学校司書※35を活用して、学校図書館担当教諭や区立図書館との連携を強固なものとし、図書館を活用した授業支援を行います。
 ○読み聞かせやブックトーク、読書週間の設定など、多様な本に触れる機会の創出等により、読書に対する関心・意欲を高めるとともに、運営時間を工夫するなど利用しやすい学校図書館づくりに引き続き取り組み、幼児・児童・生徒の読書活動を支援します。
 ○学校図書館支援センター※36機能のあり方を区立図書館と連携して検討していくとともに、教員、学校司書、RAS、区立図書館の効果的な連携について検証していきます。また、年間2回実施している研修等をとおしてRASの専門性の向上を図り、児童・生徒の学習活動、教員の研究等を支援します。
【期待される成果】
 ○幼児・児童・生徒の主体的な読書活動の推進により、様々な学習における自ら学ぼうとする意欲が高まるとともに、生涯をとおして深く学ぼうとする幼児・児童・生徒が育まれます。
 
1-(2)-④ 理科教育の推進

 



※28 校務支援システム:児童・生徒の情報を取り扱う校務処理を電子システム化したもの。インドラメールや掲示板など、グループウェア機能も併せ持ち、教職員間の円滑なコミュニケーションを図ることができる。校務支援システムの活用により、教職員の作業効率化を図ることができる。
※29 各種検定受検の奨励:平成18(2006)年度から他自治体に先駆けて漢字検定・英語検定・数学検定の受検に必要な費用の一部を区が負担し、児童・生徒の学習意欲を高めるとともに、保護者負担の軽減を図っている。
※30 区費採用講師:区費で採用する講師のことで、小学校第1学年で1学級の児童数が20人を超える学級と、小・中学校で学力向上を目的とするコース別指導のために配置している。
※31 ティームティーチング指導:授業場面において、2人以上の教職員が連携・協力をとおして一人ひとりの子ども及び集団の指導の展開を図り、責任をもつ指導方法及び形態。
※32 幼稚園アシスタント:幼児一人ひとりに応じたきめ細かな指導を充実させるとともに、幼児の安全管理を徹底し、質の高い幼稚園教育を推進するため各幼稚園に配置している、将来、幼稚園教諭をめざす人材。
※33 スクールボランティア:学力向上を目的として、平成15(2003)年度より港区立小・中学校に配置している、学習指導等の補助にあたる者。港区内及び近隣の大学と提携し、教員志望の学生等を配置している。
※34 リーディング・アドバイザリー・スタッフ(RAS):児童・生徒の読書活動の推進や学校図書館の環境の充実、学習資料の提供など、児童・生徒の読書への興味・関心の向上、主体的・意欲的な学習活動の支援を行うため、全区立小・中学校に配置されている有償ボランティア。
※35 学校司書:学校図書館の運営の改善及び向上を図り、児童又は生徒及び教員の学校図書館の利用を一層促進するため、専ら学校図書館の職務に従事する職員。「学校図書館法」第6条第1項で設置に努めるよう規定されている。港区では、平成29(2017)年度より週1日、各小・中学校に配置している。
※36 学校図書館支援センター:学校図書館の機能充実を図ること(学校図書館の運営や活用、地域開放)を目的として設置される組織。
※37 サイエンスアシスタント:小学校において、理科の観察や実験の支援、授業準備を行う者。
※38 サイエンスアドバイザー:中学校において、理科の観察や実験の支援、学習活動の支援を行う者。
※39 理科支援員:小学校において、理科の観察や実験等の指導に関する教員への助言、サイエンスアシスタントへの指導を行う者。